「1917」というロシア革命を描いた映画を岩波ホールで観たような気がして映画のパンフレットを探してみるけど見つからない。
エイゼンシュタインの「戦艦ポチョムキン」も岩波ホールで観たような気がしてたけどこちらはパンフレットがあって場所はテアトル新宿だった。
「十月」という映画の事もその中にあって、昔の事だから混同して勘違いしてるかも知れない。「十月」は1917年の第二次革命の事を描いた映画でこれも監督はエイゼンシュタイン。
いずれも帝政ロシアの圧政に抗して民衆がパンと平和を求め蜂起したというストーリー。その後ソ連が建国され共産主義国家となったけれど1991年に崩壊。
ロマノフ王朝の専制政治から民衆の蜂起、共産主義社会への移行、理想社会の筈だったけれどその過程は血で血を洗う争い。多くの自国民も抹殺し再びロシア。
一応民主的に選挙で大統領を選びプーチンが権力を握ってから二十年余。この大統領はしかし強権を振りまわし近頃は宮殿も作ってもはや皇帝。
強権政治は効率が良いから、中国習近平もそうだし北朝鮮金正恩も即断即決でモタモタして何も決められない日本尻目に軍備増強ミサイル増産。
独断専行しているうちに勘違いし始めたのかなぁ、大統領からプーチン大帝に昇格しちゃったみたい。まわりの誰も逆らえなくなって、老齢に差し掛かり夢はかつての強大国家「ソ連」。
本体ロシアを守るべく衛星国家がまわりを取り巻いてた大ソビエトへの回帰。手始めにグルジア、クリミアを取り戻し、ここ迄はスンナリ行ったものだから北京パラリンピック中にウクライナ侵攻。
2週間で終わる予定だったそうです。しかしそうは事が運ばなかった。ウクライナの思わぬ抵抗、
理由はまわりを怖がらせ過ぎて正確な情報が入ってこなくなった、王様はロバの耳状態に陥ってたかららしい。
さて、プーチン大帝は振り上げた手をどう降ろすのか。5/9の戦勝記念日に鼻の穴膨らませてどうだってやる予定が怪しくなってきた。
ネットで刻一刻とリアル情報が入って来るからさすがクレムリンの奥で繰り広げられる隠蔽ドラマでも断片情報が漏れ世界は注視してる。
プーチン大帝も強気を見せないとロシア国内からの批判が押さえられなくなるから自らカメラの前に出てロシアは強いんだ、ウクライナ懲らしめてるぞと肩を張ってみせる。
でも、大帝自らがモニターの前に出てくるのは、ありゃ困ってる証拠ですね。ドーンと奥の院でふんぞり返っていられなくなって辻褄の合わない事を云い出した。
「西側制裁はWTOの原則に違反」、戦略変更を示唆=プーチン大統領(字幕・21日) pic.twitter.com/XuS1ljvbD3
— ロイター (@ReutersJapan) 2022年4月21日
2022年4月19日 にはこう云ってたんですけどね、弱気になってる。
プーチン政権内部はこう云ってた。
【動画】ロシア中央銀行総裁「まもなく国の経済が崩壊するだろう」 (保守速報) 2022年04月18日
【ロシア】モスクワ市長「20万人が失業する恐れ」 (保守速報) 2022年04月19日
これは経済悪化と無関係なのか。
今朝のNHKニュース、中日新聞、マリウポリ掌握というニュース。
ショイグ国防相から報告を受けてるプーチン大統領。机の端に座って10メートルくらい離れて報告を受けてたラブロフ外相の時と様変わり。
机の端っこ握りしめちゃって緊張してる。ラブロフ外相の時の、睥睨するような傲慢と余裕が見えない。
ウクライナも、マリウポリは蹂躙され廃墟と化してるけれどゼレンスキー大統領はへこたれていない。
結末まだ見えないけれどロシアがドンバス地方を奪って一旦終結したとしてもウクライナの恨みは残るし何よりロシアに対する世界の目は厳しいまでしょう。
経済制裁は継続、そうなりゃロシア国民も勝ったって喜んでばかりはいない。ポチョムキンの時のように不満を募らせ抗議が出てくる。
ロマノフ王朝が下からの不満で潰えたようにプーチン王朝を夢見た時点で隘路に嵌まる運命だったんでしょう。
習近平王朝も同じく、金正恩王朝も同様、イギリスや日本のように象徴としての権威だけであれば継続するけれど、権力ぶん回したら必ず反権力が湧上がって行く道をふさぐ。
今朝のニュースでプーチン大統領の余裕のない顔見てたらウクライナ侵攻はこのあたりから転回して失敗するように思えてきた。