晴れたり曇ったり

毎日空を見て暮らしています。良い天気の日もあるし曇ったり荒れたりする日もあるし、日々繰り返し。

ウクライナ兵士 最前線からのインターネット

 2分間ほどの短い動画、ウクライナの戦線で戦う若い歩兵が弾丸の飛び交うなか地面に這いつくばって戦争の現実を述壊。それをリアルタイムでTiktokで配信。

 2022年6月4日午前10時30分。Roman Trokhymets,  

 

 プーチンロシアがほんの数週で片付けられると思ってた侵略戦争、既に100日を過ぎウクライナはロシアの猛攻を凌ぎ一部では押し返しさえしてる。

 双方戦死者、被害者は増え続けている。一方は兵士のみ、一方は兵士と女子供を含む非戦闘員も犠牲。ロシアは予想外の抵抗に遭いなんとか戦闘を終結させんと国際法違反の禁じ手も辞さない。

 しかし戦闘は続く・・戦場の最前線に匍匐する兵士は何を思うか。

 

 ・・それをインターネットで発信し共有しようと思う。多分誰かの役に立つだろうから・・


 所属基地に戻る事も出来るんだけど、そうすると敵の砲兵に自分の居る場所が判っちゃう。だからここでジッとしてる。この林の中、(笑い顔になる)

 そんな時はおかしな事をしないよう頭を冷やして静かにしてる。ヤバい事になりかねないからね。

 回りの自然を見渡す。ハチが自分の近くを飛んでる。チョウチョも飛んでる。顔に風を感じる。そして自分が何のために戦っているのか、何故ここに居るのかを思い起こす。

 この地獄を止めるため、もっと悪くなる事を避けるため、ウクライナの人々を守るため、そして我が国土、祖国を。それが判れば気が楽になる。

 何のために戦うかを理解した時、いろんなくびきから解放される。それは本や映画なんかの浪漫なんかじゃない。自分のリアルな思いだ。
 
 敵の砲兵に狙われてるなかで伏せながら ドンバスで。生き残ってる幸運があればインターネットでこの思いを伝えたい。多分誰かの役に立つだろ。

 ロシア兵が怒ってるのは判ってる。自分と仲間兵士は偵察の任務で彼らの近くに居て、数日前ロシアの怪物達と沢山の車両を破壊したんだ。だから怒り狂ってる。

 彼らに出来る事といったら自分たちを迫撃砲で攻撃する事だけ。なんだけど、見ての通り上手く行ってない。自分たちはここで戦って勝ってる。

 注意深く耳を澄ます。敵の歩兵から攻撃を受けてるんだろう。(笑い顔)たった2人で最前線に居る。人生は面白い、
 
 一方で君たちは生きてて、That's true それが事実。(笑顔)

 (拙訳 誤認 ご容赦)

 

 ウクライナの兵士が戦う理由。ウクライナの人々のため、祖国のため。この若い兵士の信念と覚悟。勢い立たず穏やかな表情。これが世界に発信され世界はウクライナの正義とロシアの謀略を知る。
 
 戦争のコアをギューッと凝縮した2分少々の超短編。余計な説明や云い訳は必要ない。

 

 その一方で、蝶々のくだり、すぐ「西部戦線異状なし」を思い浮かべる。この符合が整いすぎて引っ掛かる。  「西部戦線異状なし」という古い映画、蝶に興味を持つ若い兵士が戦場で蝶を見付け塹壕の中から手を伸ばす。そこを敵狙撃兵が狙い撃ちし兵士は息絶える。

 

 映像見てて、カシオの腕時計Gショックか、泥にまみれてる。時計に較べヘルメットは綺麗、軍服は汚れていない、うしろで音楽が鳴ってる。

 日付は6/4、この動画を見てるのは6/6、既に兵士の言葉は翻訳され英語の字幕。配信してるのは「Euromaidan Press」

 独立系草の根メディアとあって支援者を募ってる。コメントの中にはこんなのもあって、

 Fake, fake, fake fake fake.

 LOL, this is fake as fuck. That's movie audio.

 

 今はまだこの動画がどういうモノなのかよく判りません。ただ、現代の戦争の実相はよく見える。

 戦争は情報戦、戦場にインターネットが入り込んでディジタル戦。お互い相手を攪乱するため正誤ごちゃ混ぜに発信。

 現場で発信も出来るし発信すれば位置を特定されかねない。大昔のように名乗り合い向かい合って戦わない。無人機がピンポイントで攻撃してくる。

 世界がリアルタイムで見てるから時間が経てばそれぞれのウソ、事実がバレる。独裁でマスコミを黙らすような訳にはいかない。

 

 ロシアは隘路に填まり込んだ。そのドンバスで、  

 

 

 これが世界標準の冷徹、トルコがロシアの弱り目に、 

 

 世界は甘くない。