2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻、キーウ、ハルキウ、オデッサ、ドンバスにミサイル攻撃で口火。
ロシアは数週間でウクライナ占領が出来ると踏んでいたけれどウクライナは果敢に抵抗。戦況は今も続いてやがて1年。泥沼化。
ロシアの侵攻理由は親ロシア派のいる地域でのウクライナの圧政、ウクライナのナチ化を掲げるけれど取ってつけた理由。
ソチオリンピックの時にクリミアを奪って、その成功経験が今回のウクライナ南部の略奪につながったんでしょう。
ただ誤算はウクライナは領土を奪われて手を拱いていなかった。侵攻に備えていた。国土を奪われまいという強い決意があった。
芸人大統領と軽く見られていたゼレンスキーが国士だった。亡命をアメリカから勧められても逃げず戦う姿勢を示した。国民はそれを支持した。
距離を置いて様子を見ていた国際社会も態度を変えた。ロシアの横暴が簡単には通らなかった最大の理由はゼレンスキー大統領の理を通そうとする毅然たる態度でしょう。
戦わず勧められるままに亡命してたら今頃はウクライナ南部はロシア領となって、傀儡政権樹が立され国民はロシアの下僕となって表向きは平和だったかもしれない。
ウクライナ国民の間には不満、憤懣、屈辱、反抗の火が燃えてたでしょう。チベットやウイグルと違って工業力もあるし民主政治の歴史もあるしコサックの誇りもある。
噴火のマグマは残っているからやがて再び紛争は起きる。かつてはソ連邦の一部だったとはいえ民族、言語、国の歴史が違う。
民族の誇りが消えない限り争いは続く。だからこの戦争の終焉はロシアが戦争前の状況にまで戻るしかなかろう。それではウクライナは納得しないかもしれない。
クリミア半島の返還まで戻らなければ妥協しないと思える。プーチンが指導者である限りそれは難しい。で、どうなるか。どちらかが降参するまで泥沼。
ロシアは、プーチンは愚かな事をしたもんだ。仮に勝ったとしてもロシアの卑劣な行為は国際社会の中で長く記憶にとどめられロシアは国際的信用を失う。
そんな国が国連の常任理事国として拒否権を持ち国際社会の指導者面してる。その事は取りも直さず国連の権威喪失。中国というならず者もそれに加わってさらに存立の意味が問われてる。
この先どうなる事やら、どちらにしても両国とも救いようのない結果が待ってる。世界もそれに振り回されてる。
このウクライナーロシア戦争について今朝の中日新聞日曜版、2面におなじみ寄稿エッセー。今朝は内田樹神戸女学院大名誉教授。
「ウクライナ停戦の条件」というタイトル。ウクライナ、ロシア双方の状況分析をして最後の結論「プーチン自身にもロシアにもあとがないのである」。だから、
・・プーチンの政治的地位の安定を国際社会が保証する事。
・・今後ロシアと隣接する国々へは絶対に軍事支援をしないと約束する事。
これが落としどころのように見える、と書いてます。ウクライナの侵略された領土については何も云ってない。
ロシアでは領土を譲るようなことがあれば政治生命が断たれるからプーチンはそこは受けつけない。だからウクライナが下がるしかないという前提の解決策。
これじゃウクライナは怒るし納得しないわね。ロシアの横暴に屈して戦争を終わらせようと云ってる。ダメでしょう。
力をゴリ押しすれば領土は奪える前例を作るだけ。中国が喜んで回りの国をイジメ侵略する積りになっちゃう。
残念ながらロシアは、プーチンの暴挙を止められないんだから国としてその責任、尻拭いをするしかない。戦後賠償も含め困難に向かうしかないでしょう。