月刊Hanada5月号トップ記事は「高市早苗 独占インタビュー 小西文書は絶対に捏造です」。月刊WILLも同じく高市記事がトップ。
毎月26日発売だから書店に並んで一か月。この記事に対し小西議員側からの反論やお得意の訴えるってのを聞かないからこの件ケリ。高市大臣の発言は正しかった。
後は小西議員の云い掛かりについての謝罪なんだけどまぁする訳はない。総務省機密文書の流出という機密法違反についての追及もなし。
HanadaやWILLといった保守系のメディアがあって良かった。ネットもあって良かった。なければパヨクマスコミの餌食だった。
月刊誌だから他にもたくさんの記事。その中に安部龍太郎の小説「家康」についての著者インタビューが書籍紹介欄にあって面白かった。
幻冬舎文庫で8巻まで出ていてこれからも続く。それでこれまでの作品について著者安部龍太郎がインタビューに答える。
8巻は秀吉が関白となり明に出兵が行われるまでのストーリー。小説だから史実の隙間を埋める虚構も普通はあるけれど歴史ものはあまり突飛なウソでは読者も白ける。
ウソだとしても歴史の事実を良く読み込んで説得力のあるウソ八百を展開しなけりゃ読者は付いてこない。そこで歴史小説家は念入りに史実を調べる事になる。
そう調べた結果安部龍太郎が気付いた歴史の通説の裏側、それを語ってるんだけれどこれが説得力があって興味をそそられる。
例えば戦国時代の戦い、既に鉄砲が入って来て火縄銃が勝敗を決する武器。桶狭間の戦いにおける信長勢の鉄砲射撃、二段三段構えで弾を込めながら撃ったと教えられた。
じゃぁどれぐらいの弾が撃ち込まれたのか。これを長篠の戦で武田軍勢が残した記録をもとに推測すると、信長、家康軍は90万発の弾を撃ったと計算できる。
その鉛の弾の総量、10トンになりなん。この鉛は輸入品、火薬の硝石も輸入品。これを支配してたのはバテレン。その代金支払いは銀。石見銀山が開発されて日本はシルバーラッシュの時代だった。
硫黄は日本で良質なものが採れ堺を中心とした畿内の貿易経済で西国大名たちは巨利を得てた。高度成長期を迎えていたと著者は語る。
キリシタン大名は単にキリスト教に帰依したと云うだけでなく南蛮貿易という背景の中での改宗。そして豊かな交易西国と米作経済の東国という対立。
関ケ原の戦いはこうした東西対立があったという視点から眺めるとまた違った歴史解釈が成り立つ。そうした事を作者安部龍太郎はインタビューで語っている。
漫画の「へうげもの」を若い人が貸してくれて読んだ時、はじめキリスト教を認めていた秀吉が怒って禁じた背景は、日本人を奴隷として海外に売り利益を上げていたと知ったから。
漫画を読んでそんな事があったんだと知らされた。学校ではそんな事教えて貰わなかった。戦国から安土桃山、江戸時代に至る歴史は単に国内の群雄割拠ではなかった。
スペイン、ポルトガルというカトリック国がアジアに植民地を求め日本に忍び込んできてた時代だった。その先兵が宣教師という布教者兼貿易者。
信長が台頭してきたのは交易による富の集中にいち早く気が付き、鉄砲や火薬のルートを押さえ津島や熱田の港を支配し財力を蓄えた事だと語ってる。
こうなって来ると安土桃山という時代は年表から見ると短い期間でしかないけれど、江戸時代に至る実は日本のその後を決める大変革期だったんだという事。
琵琶湖畔に建ってたであろう安土城は基礎石だけ残っているけれど、風変りであったらしい天守は大航海時代以降の西欧との接点があった事の記憶でありランドマークだったんだ。
プレジデント誌にも安部龍太郎の別著「徳川家康の大坂城包囲網」を紹介。併せて読むと俄然信長、秀吉、家康の新しい時代パノラマが目の前に広がって来る。
president.jp ・・『西国大名の重商主義』と『東国大名の農本主義』の対決であり、国家再建の政策をめぐる戦いだったと捉えるべきだろう・・