昨日の中日新聞2面の記事、「原発グリーン認定なら法的措置も検討」「EU一部加盟国猛批判」これはウクライナ問題を背景にロシアからの天然ガス供給が不安定になっているEU内での論争。
2050年のカーボンニュートラル・ゼロの達成目標を掲げたのは良いけれどその過程での電力供給の不安定化という現実を前にしてEUは原発の稼働を認めざるを得なくなった。
ドイツは天然ガスの使用は容認してるけれどメルケル首相の時に原発廃止をうたって良い格好したものの内実はフランスから原発電気を買ってるし今もドイツ国内の原発は稼働してる。
欧米は、いやどこの国でも現実の都合が悪くなればサッサと自分たちに都合の良いようにルールを変える。美しいこと云って食えなくなったら困りますからそんなの至って当然。
だいいちクリーンエネルギーを掲げたってボンボンCO2排出してる国があって、中国とか、アメリカとか、インドとか、小国が省エネ頑張っても大口排出国を止めなきゃ意味がない。
1 中国 8,286,892 千トン
2 アメリカ 5,433,057 千トン
3 インド 2,008,823 千トン
4 ロシア 1,740,776 千トン
5 日本 1,170,715 千トン
6 ドイツ 745,384 千トン
7 イラン 571,612 千トン
8 韓国 567,567 千トン
9 カナダ 499,137 千トン
10 イギリス 493,505 千トン
1月30日の中日新聞政治欄に囲み記事で「小泉氏ら元首相5人 反対書簡」という記事。これはEUが「原発はクリーンな投資先」認定した事に対する反射行動。
小泉氏ら5人は原発推進は未来を脅かす亡国の政策だと批判し方針撤回を求める連名の書簡をファンデアライエン欧州委員長に送ったとというもの。
5人とは、小泉、細川、鳩山、村山、菅直人(現職国会議員!)の各氏。この記事をうけて31日には社説で、
割に合わない電源だ 原発回帰を考える (中日新聞)2022年1月31日
もとより中日新聞は原発反対の旗幟はハッキリ、これ迄にも散々原発潰しの論陣を張ってきています。だからこの5人の元首相経験者の愚かな行動に賛意を表し社説で後押しをする。
しかし、
菅直人、小泉純一郎、鳩山由紀夫ら首相経験者、EUに書簡「多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ」とデマ (もえるあじあ)2022年01月30日
EUに書簡を送ること自体出過ぎた真似であるのみならず、事もあろうにその文書の中にウソが混じってた。・・「子供達が甲状腺ガンに苦しみ」・・
このくだりにクレームが付いた。
福島の甲状腺検査の問題に長く関わってきた者として5人の元総理が出した書簡の問題点を解説しました。 (細野豪志ツイッター)
福一原発事故の時に民主党政権内で環境大臣や原子力関連大臣をやってた細野豪志議員の発言、批判する向きもあるけれど自民党に入って実に当たり前な正論を繰り返してる。
地元福島県知事も、
福島県知事 小泉元首相らに申し入れ 子どもの甲状腺がん記載で (NHK)2022年2月2日
自民党も政府に申し入れ、
自民外交部会、首相経験者5人に非難決議 (産経新聞)2/4
これを受け松野官房長官が声明。山口環境大臣が2日、日本に駐在するEUの大使に直接、政府の見解を説明。
松野官房長官”原発事故 元首相5人の書簡は不適切”EUに説明 (NHK)
これ迄だったらマスコミの報じない自由でこう叩かれることはなかったんでしょうが、ネットで事実暴露され元職5人の老害晒されてる。
雪の朝。明日まで続く予報。