母親は2年前に95歳で亡くなったけれど亡くなった場所は病院ではなく自宅だった。父親はその5年前90歳で亡くなって以降実家で一人暮らし。
足は萎えて来たけれど頭はしっかりしてる。介護施設に体験入所もしたし私の住む集合住宅にも半年住んでみたけれけれど住み慣れたところが良いという事で自宅に戻る。
車で20分ほどの距離、毎日通って朝9時からお昼を一緒に食べて帰る。日曜日は泊まって月曜日朝ご飯を食べゴミを出して帰る。
翌火曜日はお休み。自分も休みは欲しいし母親も、あれで気を使ってるようで息抜きだと云って何もしない日。毎日何もしてないんだけれど。
母親は60歳を超えてから耳が全く聞こえなくなり電話が使えない。何かあった場合、どうするか色々考えて3つの方法を探し出した。
一つは「ALEXA」モニターの付いた電話として使える。実家の方にもWifi環境を用意してあったので自分の住む所とつながる。
10インチのエコーショーを用意し、併せて九州にいる弟宅にも1台。白い紙とマジックペンを用意し字を書きながら会話ができる。
これは十分会話が出来て良かった。弟は毎土曜日のお昼に母親にアレクサ電話。母親は座卓の前に座って心待ちにしてた。
何かあった場合母親の方からも連絡できるようにと操作方法を教えたけれど、タッチパネルとか話しかければ反応するとかが理解できず、90過ぎたら面倒な事は、しようとしない。
そこで2つ目、室内にカメラを設置。要するに監視カメラ。中国製なら3千円くらいであるけれど家の中見られそうでパナソニックの屋内HDカメラというのを用意。
今は新型が出てるけれどKX-HDN105という機種。これもwifiを使ってスマホに映像を送れる。母親には居間に設置する事を了解して貰った。
朝起きて居間にやって来て自分の椅子に座っている姿をスマホで確認できる。ずっと見てる訳じゃないけれど折々確認できるのは安心。
それでも何かあった場合の緊急連絡には役に立たない。3つ目に用意したのは緊急の連絡ブザーが鳴る電話機。
シャープのシンプルな電話機に緊急呼び出し機構の付いた機種「JD-AT90CL」この電話機に別途購入の緊急呼び出しボタン「DZ-EC100」
直径7センチほどの大きさでストラップがついて移動する時は首に掛けられる。押すとまず自宅の電話機の呼び出し音が大きく鳴る。
そこで反応がないと設定した携帯、スマホに掛かる。それでも出ない場合は2つ目に設定した携帯、スマホに掛かる。
これも3回ほど緊急連絡があり慌てて駆けつけた。2回は母親がベッドから降りる時とかに手摺りか何かに押し付けて鳴ったもの。
1回はベッドから降りてふら付き隙間に挟まって起き上がれずボタンを押したもの。たまたま近くを車で走っていて駆けつけたら「助けてくれー」と云いながらベッド下に転んでいた。
もうこれらの機器使わなくなって仕舞ってあるけれどICの、デジタルの、WIFIのお陰で母親の一人暮らしをサポート出来た。
もう一つ助かった事があって、亡くなる半年前あたりから具合が悪くなってきて、コロナ下で高齢者の受け入れを何となく渋ってる病院と本人の病院嫌いで困った時、一つのアドバイスを貰えた。
市の地域包括支援センターに出掛けて在宅医療専門のクリニックがあると教えられ早速訪ねもうその日から往診出来るという返事。
医者嫌いの母親も押し掛けられては逃げようがない。看護婦さんに血圧やら血液検査やら、医師からいろいろ尋ねられ月に2回来てもらう事になった。
車椅子に乗せて病院へ連れて行く事を考えると実にありがたい。最後亡くなる時も電話をしたらすぐ駆けつけて死亡の確認とその後の手配をして貰えた。
医師の診察、処置、検査結果もパソコンでオンライン。ネット環境は生活のいろんな分野を変えていく。
ここ迄が前振り。
ALEXAはその後も九州の弟との会話なんかで使っていたけれど、10インチのエコーショーはスピーカーが2つ付いてやたら低音が響く。
プライムビデオが見られるし音楽も聴ける。ただ集合住宅で聴くには低音の響きが気になる。低音が気にならない程度のボリュームを下げるとよく聞こえなくなる。
あまり使わなくなって処分しようとしたら弟が使うというのであげた。5吋のエコーショーなら小さいスピーカー1つだからあまり響かないだろうと気になってた。
それで一つ購入。ただこれは家人の目覚まし時計が時々不具合なものだから時計代わり。使い方を教えるんだけどベッドの枕元に置いたままあまり利用せず。
自分も時計代わりを含め欲しいなあと思ってたらこの7月の割引セールで1台3980円で売り出してた。即2台注文。スマートプラグも試しに1つ。
1台は寝室で時計兼用、1台はキッチンに置いて家人用。タイマーとか、レシピ検索とか、色々使えると思って置いたのだけど、まだ2日目という事もあってあまり使ってくれない。
そのうち便利さが判るでしょう。もう一つの興味、スマートプラグ、取り敢えず買ったんだけどスマート電化にはスマート用機器が必要。
何か使えるものはないかと探したら扇風機が使えそう。うちはクーラーあるけど使用せず。もう20年近く経ってるからそのうちの一台は動かない。
代わりに扇風機が3台。試してみて動いたのは1台のみ。リモコンの付いた扇風機は駄目でシンプルなものだけが動いた。
つまりスマートプラグってのはWIFI指令でオン、オフの制御をしてるだけの機能。1980円のガジェットとしてはそれ相応、使い方次第。
でもねぇ、扇風機のスイッチを入れるのにいちいちアレクサに頼まなくたって自分でスイッチひねった方がよっぽど早いんだけど。
初めのうちだけアレクサと云ったりスマホをタップしたりして、そのうち飽きてスイッチひねる事になりそうな気がする。
昨日いつもの山へ登って(山頂でも30℃)帰って来てからキッチンのALEXAに「アレクサ、ただいま」と声を掛けたら「おかえりなさい」と返事。
「声をかけてくれてありがとう」とか「おつかれさま」とか続けてくれてなんかカワイイね。