昨日お昼のNHKニュース、
www3.nhk.or.jp ・・アルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」は、ことし9月に国の承認を受けて、中医協で保険適用に向けた議論が進められて来た。
・・「レカネマブ」の価格について、患者1人当たり年間およそ298万円と設定し、保険適用の対象とすることを決めました。・・
〇 患者一人当たり年間およそ298万円。
〇 使用できるのは認知症を発症する前の「軽度認知障害」の人、発症後、早い段階の人。
〇 年間で最大およそ3万2000人の使用が見込まれる
〇 点滴で投与する薬で一度治療を始めると患者は2週間に1度、原則1年半の間点滴を受けることになる。
これに加えて他の報道では、
〇 効果は症状の進行を7ヶ月遅らせるだけで治らない。認知症が遅れるだけ。
〇 日本のエーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬。
〇 薬価が高額になった際に患者の年齢や所得に応じて自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」が適用される。
よくこんなの通したなぁと思うけど、肝はエーザイと米製薬会社の共同開発。既に米国で認可されているという承認圧力。
莫大な開発費が掛かっていて回収するのにこの薬価では治療を受ける患者数はそう多くはなかろう。皆保険ではない米国で尚更。
ならば日本側に期待、高額療養費制度がある日本の健康保険を利用すれば青天井ではないか。そこで圧力を掛ける。一応療養対象の歯止めはかかってるけど治療費は莫大。
単純計算で、300万円/年間×1.5×3万人=1350億円。
しかし認知症患者数は2025年には675万人と予測されニュースにあるそのうちの1割未満だとすれば60万人が対象。
・・レカネマブの投与対象となる患者は認知症患者全体の1割未満とみられる・・
NHKニュースの3万人はどういう数字なのか。60万人とすれば薬代は20倍の2兆7千万円。これに付随する医療費も加わる。
今朝の中日新聞記事では、
・・対象は軽度認知症患者とその前段階である軽度認知症外の人。エーザイは国内に120万人と推計。実際の投与は本年度400人、最大年3万2千人を見込んでいる・・
後段の数字が良く判らない。
・・薬の効果は27%の症状悪化を抑制して進行を半年遅らせる程度で、副作用も多い・・
直るのではなく先送りするだけの治療に保険料から支払われるというのは厄介な話で自費にしろと云う声は出てくる。
agora-web.jp 批判の先に視点は少し違うけど「ソイレント・グリーン」とか倍賞千恵子の主演した「PLAN75」とか「楢山節考」とか浮かんでくる。
国民医療費の状況
令和2年度の国民医療費
42兆9665億円、前年度 44兆3895億円
人口一人当たりの国民医療費 34万600円
先の短い年寄りに高額の医療費を保険の中から支払うのはどうかという意見も出てくる。この件なんかも形を変えた老人医療への疑問。
agora-web.jp 介護施設側は控訴、
news.yahoo.co.j ・・施設側は17日、2365万円の支払いを命じた一審広島地裁判決を不服として広島高裁に控訴した・・
年を取ればあちこち具合が悪くなってやがて亡くなるのは自然な事。
冬になると午前中の空は雲のない日が多くなるけれど、ここ数日暖かい日が続いて今朝も雲が出てる。来週から寒くなりそう。