晴れたり曇ったり

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後期高齢者の免許更新 認知症検査 「安倍晋三回顧録」

 3月は誕生月で免許証の更新をしなさいというので出掛けて新しい免許証を昨日貰って来ました。後期高齢者になるため認知症検査付き。

 高齢者には必須の実地講習は昨年12月に済ませてさらにあんたの頭はボケてないかという検査。8時半に来いというので久し振りの高山線、7時16分発の気動車で岐阜まで。

 列車内通勤客で混んでました。13日からマスク着用解除だけれど皆さんマスクをしてスマホを覗いてる。私はこの程度ならマスク着用はいらんだろうとマスクは外す。

 マスク外してるのはもう一人男性がいました。JR岐阜駅からはバス。乗客は皆着席できるほどなのでここでも一人ノーマスク。

 8時には岐阜運転講習センター着。後期高齢者ばかり、もう皆さん一杯ロビーで待ってる。ここではまだマスク着用案内があったのでマスクをつける。

 検査はタブレットを使い画面に出てきた絵を幾つ覚えているかとか数字をチェックしていく記憶力と注意力の検査。

 

 10人ずつ順番に呼んでするため時間も指定時間もずらしてあって検査終わってロビーで待つ間にもお年寄りがやって来る。

 私は丁度75歳で更新時だけれど中には80近い人もいる。杖を突いて腰曲がってるおばあさんもいたけど田舎じゃ車無しではいられないんだね。

 8時半から11時半頃までいて、実質の検査、更新手続きの時間は30分程度だけれど、全員検査が終わるまでひたすら待たされました。

 終わって無事ゴールド、ただし3年期限の免許証。3年後は78歳だね、さてどうするか。そんな事どうなってるか判らんから考えない。

 費用

 高齢者実地講習  6450円  認知症検査  1050円  更新手数料2500円  交通安全協力金  1000円   

 交通費  往復丁度1000円  

 計12000円

 


 列車、バスに乗るからと本を持って出掛けました。待つ時間もタップリで持って出てよかった。カバンに入れた本は「安倍晋三回顧録

 だいぶ前に地元のスーパーの本屋さんをのぞいた時には在庫がなかった。それから10日ほど後、隣町のイオンの本屋さんを見たら書棚に1冊あったので購入。

 3,4日前の中日新聞1面下の広告欄に「安倍晋三回顧録」の広告があって20万部突破と、売れてるらしい。そこで帰りに柳ケ瀬高島屋9階の大型書店によって確認をしたかった。

 平積みで何冊も、別の場所にも平積み、当店のベストセラー、ビジネス部門1位、「安倍晋三回顧録」という掲示。確かに売れてた。

 売れるのは話題だけではなく中身読んで面白いからでしょう。面白いは語弊もあるけれどいやこれは面白い。記者二人による聞き書きだから自慢話ではない。

 批判的な質問もあるけれど安倍総理は素直に答えてる。この本が出てすぐにはネットに本文中のエピソード、特に人物月旦の抜き書きが出てたけれど当然それも面白い。

 それ以外にも、まだ中途だけれど、興味を引く箇所多数。何よりも一番感じる事は安倍晋三という政治家は日本という国の来し方について分析をし、行方について思いを馳せてたという事。

 これは岸信介安倍晋太郎と自身まで3代にわたる政治家の系譜から日本の戦後政治を見つめて来たという貴重な経験があるからでしょう。

 世襲政治を批判する向きもあるけれど世襲だからこその知見の積み重ねもある。これは否定するんじゃなくて大いに利用すべき政治家の資質。

 安倍晋三という人は至ってリベラルな考えの人だと思うけれど、その芯には日本という国の歴史を踏まえた国家感があってそれが戦後バラけていく危惧から戦後レジームからの脱却を提唱したのでしょう。

 その戦後レジームのうち、官僚との対立、外務省不信、財務省不信、経済産業省不信、官僚が政治家を越えて独断に事を進める事への批判。

 簡単に云えば云う事を聞かない。今騒ぎになってる総務省文書、これも高市総務大臣の云う事を聞かず官僚が勝手な事をやってたという事例の一つでしょう。

 安倍内閣で行われた内閣人事局の発足、官僚の幹部職員の人事を官邸が管理する。国民の選挙を経て、選挙によって落とされる政治家を無視して官僚が独走する国家運営はおかしい。

 ごく当たり前の認識。これが今までそうじゃなかった。それを改めた。これだけでも大いなる実績、ただ安倍晋三亡き後官僚の巻き返しもあるでしょう。

 

 読んでみて、やはり安倍晋三首相は不世出の政治家だった。長期政権がゆえの外交、外国要人とのエピソード、世界からの評価が高いのも頷ける。

 結局国際政治の世界も人間対人間の交渉、役人の書いた紙読んで終わりじゃない。お互いの腹割っての付き合いから思わぬ展望も開ける。

 そんな事例がこの本の中に散りばめられてる。これからも政治家として活躍して頂きたかった安倍晋三総理を、まったく、山上徹也はなんて事をし仕でかしたんだ。

 世界がきな臭くなって混迷の時代だからこそ日本にとって大事な人物であったのに、返す返す残念、無念。40にもなって知能衰えてるとは思えない殺人犯、事態の深刻さ判って反省してるのか。

 まぁでも、75歳にもなって来るとこの世の動きは個人の思いとは無関係に流れていくのだと、天の采配なんだという諦観もあり、安倍暗殺も天命なのかも知れない。

 

 後期高齢者になったから車に枯れ葉マークというかもみじマークというか、ステッカーを表示する努力義務があるそうですから、そのうち付ける事にします。