晴れたり曇ったり

毎日空を見て暮らしています。良い天気の日もあるし曇ったり荒れたりする日もあるし、日々繰り返し。

哲学者の戦争論 岸田大軍拡をなぜ日本人はぼんやり見てるのか

 哲学者の内田樹教授が、日本は戦争をできる方向にシフトしているのにメディアも国民も反応しないといって嘆いてるという記事。

 プレジデントオンラインから、本稿は内田樹白井聡『新しい戦前 この国の“いま”を読み解く』(朝日新書)の一部を再編集したものだと、つまりダイジェスト 

president.jp 

 タモリ徹子の部屋で「新しい戦前」と云ったらそれを引いて「もはや戦中」だと、この本の内容説明、

 ・・「新しい戦前」どころか、もはや「戦中」だ―。加速主義化する、この国の“いま”を問う。防衛政策を大転換した岸田政権の狙い、覇権国家アメリカの凋落、激化する米中対立や泥沼化するウクライナ戦争が意味するものとは。

 ・・そして、10年超続く日本政治の“1強体制”は、社会に何をもたらしたのか。“知の巨人”と“気鋭の政治学者”が、この国と世界の行く末を読み解くとともに、混沌とする時代に取るべき策を徹底検証する。・・


目次

第1章 「戦争できる国」になるということ
第2章 凋落する覇権国家の行方
第3章 加速主義化する日本政治
第4章 「自分らしさ」と「多様性」の物語
第5章 日本社会の何が“幼稚”か
第6章 「暴力」の根底にあるもの
第7章 この国はどこへ向かうのか

 
 この記事読んでみて、アメリカと日本が、安倍総理が嫌いな人たちが対論をしてるって事は良く判った。ウクライナ・ロシア戦争、中国の台湾進攻危機を語るけれどロシア、中国への批判がない。

 専らアメリカと日本の政治批判。知の巨人らしい内田樹と気鋭の政治学者らしい白井聡。内田は全共闘世代の共産党支持者であり白井は左派政治学者。

 出版社が朝日新聞。これでは片寄る。この内田樹という人は中日新聞の日曜版2面にある「視座」というコラムの寄稿者だった。

 この「視座」欄、顔ぶれがTBSのサンデーモーニングの出演者と重なっていて左傾中日新聞の立ち位置が良く判る。保守系寄稿者は決して登場しない。

 で、内田樹のコラム読んでて思ったのはそりゃそうだという総論は云うけれど具体論は見えない。そういえば最近も同じような記事読んだなぁと、9月18日の2面、それを切り抜いてあった。

 中日新聞はネットに記事アーカイブが殆ど無いからリンク出来ない。と思ったら東京新聞に全く同じ記事があった。 

www.tokyo-np.co.jp

 中日新聞の見出しは「核抑止 正当化させるな」東大法学部出てフランス文学・思想をベースに戦争、世界史を論じると紹介欄。

 内田教授と同じ1950年生まれの団塊。フランス文学も一緒だし哲学者も同じ。東大紛争の頃に同窓だったんだ。

 それでこの記事も戦争を論じているけれどスカスカな理想論だなぁと、哲学者ってのは書斎にこもって泥をかぶらないから上っ面を喋るだけで気楽だね。

 ・・中国が台湾に野心を持つから戦争に備えなければならないというのは短絡だ・・

 ・・日本には自ら中国と交渉する外交努力が全くない・・

 ・・戦争をとにかく止める「非戦」が現代に生きる人間の基本姿勢でなくてはいけない・・

 

 安倍総理が安全法制をどれだけの思いと水面下での苦労をして成立させたのかに思いが至らない。日本を守るという事にこの安全法制がどれだけ寄与してるか。 

 安倍さんがわかりやすくお答えします!平和安全法制のナゼ?ナニ?ドウシテ?

 

 「安保法制は必要か?」

 ・・我が国の安全を確保していくには、日米間の安全保障・防衛協力を強化するとともに、域内外のパートナーとの信頼及び協力関係を深め、その上で、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする法整備を行うことが必要・・

 ・・これにより、争いを未然に防ぐ力、つまり抑止力を高めることができます・・

 

 これを「戦争が出来る国」にしたと云ってる。まだまだ不足なんだけどね。中国やロシアは手足縛ったままの日本はチョロい獲物と見てる。アメリカはいるけど自分で戦う意思を見せなければ見捨てる。

 要するに自分の国は自分で守るという当たり前の事が哲学者たちの頭の中にはない。非戦を掲げて外交すれば事足りる、平和が来ると大真面目で云ってる。

 

 まぁ別世界の人たちだね。現実にウクライナで理不尽な戦争の為に亡くなってる人達に思いを馳せられないんだ。戦争の現実が目に入らないんだ。

 外交するスキルも根性もないくせに美しい事云って中日新聞にチヤホヤされて、いい商売だなぁ。まぁ世間は平和ボケしてると危ういって気が付き始めてるからこんな空論どうでも良い。

 ただ騙される一定数の人たちがいるから困る。平和幻想に酔いたい人達からすればこうした記事は栄養補給サプリ。あっち向きの渇望を癒してくれる。